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構図の話

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写真を撮り始めて最初のうちはカメラのことを知ることから始める人は多い。そしてシャッタースピード、絞り、感度の組み合わせで画が撮れることに行き着く。それらの数値がごく自然に扱えるようになっていればカメラの扱いは慣れたもの。
講座を開くにあたってはこういう範囲のものがほとんどで、属にカメラ入門と言えるだろう。

そして構図。
構図...。一緒に撮影に行ってても悩む人多いです。

同じ場所で同じときに撮ったとしても、撮る人によって違う雰囲気をもつ画になるのは構図によるところが大きい。
まずはオートフォーカス(AF)でピントを合わせていると撮れやすい日の丸構図。これが悪い訳ではないですけど、そればかりだと変化がなくなってしまうよね。そして構図について一歩足を踏み込むと出てくるのが三分割構図。
そしてこの写真のように黄金分割の構図にする方法等、様々。

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構図を勉強しようとして写真関係の本等を見てもこういう配置に関することばかり。でも本当にこれでいいのかなと思っている。
実際はそこにあるものを構図に当てはめるのではなく、どういった印象をもつ写真を撮るのか、どう伝えたい写真を撮るのか....の一つの方法として構図という概念があるのだから。

だから、ちょっと違った構図の話をしよう。
人物を中央に置かず右側に配置することで左側に大きな空間ができる。視線が左に流れることでこの画に一つの方向に『流れ』が生まれている。これが『方流れ』という構図だ。
もし中央に人物を置いたらどういう見えるかを想像してもらいたい。それに比べるとスマートなイメージが込められているのが判ってもらえるだろうか。
外を見ているだけのシーンで、体のラインがゆるやかなカーブを描いているので緊張感の無い穏やかな雰囲気が出ている。そこで顔を垂直に立てるよりも少し傾けるほうが柔らな印象になり、体のラインで感じさせる雰囲気に合わせることができる。
そうしてできた一枚がこの写真だ。


1月17日にポートレートの撮影&講習の企画を実施。会場は広島市内のホテルのスイートルーム。モデルはAyamiちゃん。後日詳細を公開しますが、こうした企画を通して今回書いたような構図や表現の話を盛り込んでいくつもりです。
今年は何回かいろんな撮影企画を実施する予定ですので、メールで開催情報希望と明記してお送りいただければ直接ご案内いたします。

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